社会保険料の謎を解き明かそう!給与明細を見てみよう給与明細でよく見る「○○保険料」ってどうやって決まるの?

給与明細を見て、いつも気になるのが「社会保険料」の項目ですよね。一体何のために、どのように計算されているのか、疑問に思ったことはありませんか?今回は、社会保険料の仕組みを分かりやすく解説し、4~6月の残業に関する噂についても深掘りしていきます。

社会保険料ってそもそも何?

社会保険料は、病気やケガをした時、老後の生活を保障するために、私たちが毎月支払っているお金です。健康保険料と厚生年金保険料の2種類があり、給与から天引きされています。

鍵を握るのは「標準報酬月額」

社会保険料の計算には、「標準報酬月額」というものが大きく関わってきます。これは、簡単に言うと、あなたの給与の目安となる金額のことです。基本給だけでなく、賞与や通勤手当なども含めて計算されます。

標準報酬月額の決め方

標準報酬月額は、あなたの1年間の平均的な収入に基づいて決まります。具体的には、4月~6月の3ヶ月間の収入を平均して計算されます。

  • 等級分け: 標準報酬月額は、1~50までの等級に分かれており、この等級によって保険料の金額が決まります。
  • 見直し: 毎年7月1日に標準報酬月額が見直されます。昇給や降給があった場合は、年度の途中で見直されることもあります。

健康保険料の計算方法

健康保険料は、標準報酬月額に健康保険料率をかけた金額です。健康保険料率は、都道府県によって異なりますが、一般的には10%前後です。

計算式

  • 従業員が負担する健康保険料: 標準報酬月額 × 健康保険料率 × 1/2
  • 会社が負担する健康保険料: 標準報酬月額 × 健康保険料率 × 1/2

厚生年金保険料の計算方法

厚生年金保険料も、標準報酬月額に厚生年金保険料率をかけた金額です。厚生年金保険料率は、全国一律で18.3%です。

計算式

  • 従業員が負担する厚生年金保険料: 標準報酬月額 × 厚生年金保険料率 × 1/2
  • 会社が負担する厚生年金保険料: 標準報酬月額 × 厚生年金保険料率 × 1/2

4~6月は残業しないほうがいいって本当?

よく耳にする「4~6月は残業をしないほうがいい」という噂。これは、標準報酬月額が4~6月の収入を基に決まるため、この期間の収入を低く抑えることで、翌年度の社会保険料を安くできるという考え方です。

しかし、本当にそうなのでしょうか?

シミュレーションしてみましょう

健康保険料の計算方法

健康保険料は、標準報酬月額に健康保険料率をかけた金額になります。健康保険料率は都道府県によって異なり、10.00%前後です。

以下では10%として計算していきます。

計算式

  • 従業員が負担する健康保険料: 標準報酬月額 × 健康保険料率 × 1/2
  • 会社が負担する健康保険料: 標準報酬月額 × 健康保険料率 × 1/2

例: 月給25万円、東京都にお住まいの場合

  • 従業員が負担する健康保険料: 20万円 × 10.00% × 1/2 = 1万円
  • 会社が負担する健康保険料: 20万円 × 10.00% × 1/2 = 1万円

厚生年金保険料の計算方法

厚生年金保険料も、標準報酬月額に厚生年金保険料率をかけた金額になります。厚生年金保険料率は**全国一律で18.30%**です。

計算式

  • 従業員が負担する厚生年金保険料: 標準報酬月額 × 厚生年金保険料率 × 1/2
  • 会社が負担する厚生年金保険料: 標準報酬月額 × 厚生年金保険料率 × 1/2

例: 月給25万円の場合

  • 従業員が負担する厚生年金保険料: 20万円 × 18.30% × 1/2 = 1万8,300円
  • 会社が負担する厚生年金保険料: 20万円 × 18.30% × 1/2 = 1万8,300円

4~6月は残業をしないほうがいいのか?

少し難しい話になりますが、残業と保険料でどのくらいを目安に働くといいかということを解明していきます。

標準報酬月額の10%分残業をした場合は約1.4%分 健康保険料と厚生年金保険料がかかる。つまり 総支給額30万円の人が3万円分の残業を4-6月の間した場合30万×1.4%=4200円毎月残業分の保険料がかかる

つまり、4-6月の残業分9万-12600=77400円分の残業をしないようにするとき7-3月までの4200×9=37800の保険料が手元に残ることになる

39600分損である

この式で計算してみると月の支給総額の5.6%分以上の残業代を目安に4-6月で残業するようであれば残業するほうがよく、それ以下の残業でとどまってしまうようであれば残業しないように力を入れたほうがよくなるという結果でした。

結論

4~6月の残業が、翌年度の社会保険料に与える影響は確かにあります。しかし、単純に「残業をしない方が得」と言えるわけではありません。

  • 残業代: 残業代は、通常の給与よりも高いことが多いです。残業代と保険料の増額を比較し、どちらが大きいかを検討する必要があります。
  • キャリアアップ: 残業によって、スキルアップやキャリアアップにつながる可能性もあります。
  • 生活: 残業によって収入が増え、生活が楽になる場合もあります。

まとめ

社会保険料は、私たちの将来の生活を支える大切な制度です。社会保険料の仕組みを理解することで、より賢くお金と向き合うことができるでしょう。

4~6月の残業については、自分の状況に合わせて、メリットとデメリットを比較検討することが大切です。

この記事が、あなたの疑問を解決する一助となれば幸いです。

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